正しい着物の描き方を知っていますか?
こんにちは!イラスト工房・制作スタッフの藤田です。突然ですが、みなさまご趣味はお持ちですか?
藤田は…茶道を少々嗜んでおります。
茶菓子の美味しさに精神を研ぎ澄ますという、高尚な趣味でございます(独自の見解です)。まあそんな訳で、月に数回ですが着物を着る機会がある藤田が、
着物(女性)のイラストあるあるNG集と、その攻略ポイントをお教えいたします。
左と右、比べてみていかがでしょうか?
右はなんか着物っぽくないですよね。
しかし!ポイントさえおさえれば、なんかそれっぽいイラストができるはず!早速行ってみましょー!
まずは王道!前合わせが逆!
「着物は右前」と言いますが、この「右」とは
向かい合った相手の右手側を指します。
ということで、左を上に重ねるのが正解です。
左前に着るのは死装束だと、藤田が育った地域では言われておりました。
稀に、帯を境に合わせ方が変わっているという強者もお見かけ致します…。ちなみに、着物の下には着物と同じ形の「長襦袢」という下着を着ており、それも同じ重ね方です。
なんかゴツい…袖の切り替え位置が洋服みたいになってる!
着物の袖は、胸のあたりからついています。
肩から袖を垂らそうと頑張って伸ばした挙句、袖の形がラッパ 状になってしまう悲劇も…。
肩周りはなだらかにゆったり描くとそれっぽいですね。
ガウン状態?おはしょりが無い…
着物の長さによってはおはしょり(腰のあたりで一度たゆませている部分)が出ないこともありますが…基本、女性はあります。
ちなみに、留袖などの礼装は手の幅1つ分と広く取り、小紋などの普段着はもう少し幅を狭くとります。
あるある!襟が裾までついてる…
着物を開くとこんな感じ↑で、着ると襟の端っこはおはしょりの下あたりに来ます。
なので、下半身はつるんとスッキリ!
実際に写真を見ると、なんか線があるよ?といわれるかもですが、これはおくみ線という縫い目です。これが、帯を挟んでも真っすぐで、右足の親指と人差し指の間ぐらいの位置に入っているのが、良いバランスと言われております。
ボディライン出過ぎNG!基本は寸胴です。
着物は体のラインが出ないほうが美しいとされています。
腰がくびれたり胸が強調されたイラストも、シーンによってはアリかもですが…(どんなシーンだ)、着物らしく描きたい場合は寸胴でお願いします!
なお、裾はややすぼまる形を意識すると粋に仕上がります。
おまけ…襟も整えると一味違う!
襟は左のイラストのように、拳ひとつ分のゆとりを取ります(衣紋を抜く)。
また、襟と長襦袢の重ね方は、真後ろでは1cmほど着物の方が高く、前に行くに従って段々長襦袢の方が上に出てきます。
ということで、後ろ姿で襟の上から長襦袢がチラ見えしてるのはNGです。これは意外と知らない人が多そうに見えます。
いかがでしたでしょうか?ざっくりでしたが…少しでも参考になれば幸いです。うまく描けねーよ!もうプロにお任せ…というお方は、イラスト工房でお待ちしております。
余談ですが、イラスト制作と着付けには意外にも共通点があります。それは…
迷っていじるとロクなことにならない
です!どちらもドツボにハマっちゃいがちな藤田のお墨付きです(自慢にならない)。
それではまた!
着物に関するイラストも多数制作しています!
着物の女性・男性イラスト G130